スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Tag:スポンサー広告 

福井大学の学校拠点方式(1)

福井大主催の教師教育等に関する集会で今日3月3日から三日間福井に来ています。

全国から、大学関係者だけでなく、学校教師、教育行政関係者、大学院生など400人くらい参加。今日は、中教審の修士レベル化の動向の報告のあと、グループに別れて討論。明日は、一日小グループに分けてラウンドテーブルです。

今日の討論で注目されたのは、関西で、教員採用が多いなか教師志望学生の学力がかなり下がってきていて、十分資質を磨かないまま、例えば授業案もまともに作れない状態で教師になっていっているという現状。しばらく続く大量退職、大量採用時代にこれは深刻な問題だと再認識しました。

教師の資質能力で大きなテーマは、教育委員会と養成大学との連携。例えば福井はこれがずいぶん進んでいます。教育委員会の研修も上意下達のようなものでなく大学の協力を得て学校現場を基礎に、世代を混みにしワークショップ型で行うなどどんどん変えていっているとのこと。

更新講習や10年目研修なども大学が協力し、後日の教職大学院入学の際単位として認められるようにしていく予定とのこと。そして県独自にいずれほとんどの教師を修士レベル化していく方向とのこと。これは刮目に値します。

これまで教育委員会や学校は、大学の養成は当てにならんと不信、大学は採用されたら後は教育委員会の問題と、知らんぷり。この辺り福井ではかなりの水準で信頼性と協力の関係ができつつあります。

その中で今回注目したのは、大学側が達成すべき教師の資質能力のスタンダードを検討しこれからじっくり教育委員会とワークショップで詰めていくとの試み。これに関しては、福島大の先例があり、学生の意欲低下の中2年かけて教育委員会と一緒にどんな教師を育てるかを研究しそれに基づいた教育を始めているという。

福井大の教職大学院は「学校拠点方式」といい、現職も学部卒者も一年間、インターンのように学校に所属し、学校の中で毎週一回全教師参加で実際的な研修をおこないます。院生は学校の全ての活動に加わりかつねにその経験を記録し大学の教員に報告します。その中で各自テーマを決め修了時に冊子にまとめます。

その中で特に重視しているのは、週一度大学に戻って数人のグループで長時間、指導教授のもとでやる「カンファレンス」。それぞれ経験を持ち寄り吟味し合います。修了時の冊子は、これらを自ら振り返り自分の達成度を確認する意味を持っています。レクチャーは、夏休みなどに集中して大学で行われます。

このように学校が大学院教育の大事な場になっています。その学校は、教育委員会が県の研究モデル校に指定していて、研修が日常の主要な活動になっていて、すでに教職大学院修了者が何人もいて院生の指導に当たります。修了者をこのように教育委員会がミドルリーダーとしてキャリアパスの中に明確に位置づけています。

そういう位置づけのもと、大学院の授業料も、現職院生が勤務している市町村の教育委員会が一部負担しています。ここまで大学と教育委員会との連携が進んでいるのです。

福井のこのような取組は今後の教師の修士レベル化に大きな示唆を与えてくれています。(続く)
関連記事

Tag:教育  comment:0 

Comment

comment form
(編集・削除用):
管理者にだけ表示を許可
プロフィール

村山紀昭

Author:村山紀昭
長い間、北海道教育大学で哲学を教え、1999年から私大を含めて10年間学長をつとめました。
退職後、教育と福沢に関する月1回の勉強会「教育人間塾」を続けるとともに、文科省の委員会委員や北海道教育委員会のアドバイザーとして、教育政策とくに教師教育政策に関わってきました。
平成26年4月からはフリーなスタンスで教育や福沢について思索する日々です。
趣味は音楽とオーディオ、クラシックと初期ジャズが好き。

最新記事
検索フォーム
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。