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日本の教育ー変わるのか変わらないのか?

2020年度小学校から順次変わる予定の学習指導要領の策定に関連して、昨年来、日本の教育が変わるのか変わらないのかが関心を呼んでいる。それを象徴するのが、次期指導要領の指針を立てるに当たって中教審へ出された文部科学大臣諮問文の「アクティブ・ラーニング」をめぐる議論だろう。

今回の日本の教育の変化について、中には、明治初期に近代学校制度が打ち立てられて以来の大改革だという人さえいる。

中身抜きに事を大袈裟に言うこういう議論にはまったく与しないが、たしかにいま日本の教育が大きな変わり目にあることは間違いないだろう。

これから日本の教育は変わるのか変わらないのか、変わるとしたら、何がどのように変わるべきなのかについて、長年教育政策と実践の一端に関わってきた者として、順次書き進めていきたい。

ついては、事柄を検討する筆者の基本的な視点をあらかじめ述べておきたい。

1)「今度は総合学習だ、アクティブ・ラーニングだ」といった次々と時の政策の変化を追いかけそれをいろいろに解釈するような立場は取らない。一国の教育政策とか方針というものは、教育の現場と実際に重い意味を持っている。「流行」のあれこれをとらえて我田引水のような議論をする向きもあるが、そうしたものは、現場の実際としばしば乖離する。一部の教育現場に精通した実践家や教育研究者がここぞとばかりそうした流れに棹さしているのを見るのは嘆かわしいことだ。で、まずは、教育の実際に厳格に責任を持つはずの政策の中身を正確にとらえることをベースとすることにしたい。また、教育の現場で子どもを前に日夜苦労している教師たち、そして家庭や地域で教育に関心を持つ方々を第一に念頭において書き進めたいと思う。

2)といってそれは、表現されている公式の政策文書をそのまま鵜呑みにするものではない。政策としての限界を超えて、それを支える原理・原則から政策の内容のあれこれを吟味し、時に必要な疑問や根本的な問題を提起することは当然であろう。とくに、物事の大きな変化については、その根本からの検討つまりは哲学的な吟味が必要だと思う。そうして視点から、検討に際して以下の3点を軸に議論を進めたい。

(1)次期指導要領の検討の中で提起されつつある教育の内容・方法に関する論点。

(2)教育は授業や生徒指導等の内容・方法にとどまらない。現代では大きな一つの社会制度でもある。制度の変化なしにその内容の変化はありえない。いま想定される日本の教育の変化が、どういう制度的な変化や改革と関わるのか。

(3)かつ教育の制度は、たんに社会の他領域から切り離された「閉じた空間」ではありえない。学校教育だけで理想的な世界が成り立っても、それが矛盾だらけの実社会との関係でどういう意味と機能を持つのかを見るところまで論を進めなければならない。学校や教育はただ既存社会に適合すべきものなのか、あるいは教育こそが社会を変える力になりうるものなのか。

3)物事を根本から考えようとするとき、欠かせないのは「歴史的思考」だと思う。現代性やアクチュアリティー、改革が問われるときにはとくにそういえる。例えば、これから求められる教育の変化は、明治以来の近代教育や学校をどこまでどう変えようとするのかの視点抜きには皮相的といわざるをえないだろう。それも、いまは「ポスト産業社会」だとか、いまや「教え込み」を主とした近代教育の基本が通用しなくなっているなど安直に自論を根拠づけるのとは異なった意味で。そこで、いまとこれからの日本の教育を見据える作業とつなげて、日本の近代の教育とくにその思想について随時振り返ることにしたい。

もともと教育学が専門ではなく、どこまで十分に展開できるか覚束ないが、思いのままに書き続けていこうと思う。
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プロフィール

村山紀昭

Author:村山紀昭
長い間、北海道教育大学で哲学を教え、1999年から私大を含めて10年間学長をつとめました。
退職後、教育と福沢に関する月1回の勉強会「教育人間塾」を続けるとともに、文科省の委員会委員や北海道教育委員会のアドバイザーとして、教育政策とくに教師教育政策に関わってきました。
平成26年4月からはフリーなスタンスで教育や福沢について思索する日々です。
趣味は音楽とオーディオ、クラシックと初期ジャズが好き。

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